日本は島国であり、地形の起伏に富む。そのため固有種は少なくない。大航海時代以降、ヨーロッパ各国の学者は日本の動植物の研究を希望していたが、当時日本は鎖国政策を取っていたため入国ができなかった。
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わずかにオランダ商人だけが出島への寄港を許されていたので、彼らに混じってやってきた学者たちがいた。代表的なのは出島の三学者と呼ばれるケンペル、ツンベリー、シーボルトである。彼らはいずれもオランダ人ではなかった。ケンペルは出島に薬草園を作った。ツンベリーはリンネの弟子であり、多数の植物を採集し、また中川淳庵・桂川甫周らに植物標本の作成法を教授した。シーボルトは動植物のみならず日本の文物を大量にオランダに送った。その中のひとつであるアジサイの一種を、日本での妻タキにちなんで「オタクサ(おタキさん)」と名付けた。
「博物学」の言葉は「Natural history」の訳語として作り出されたものである。英語での意味は、広義には政治学・神学などに対立する自然科学一般を指し、狭義には上で説明した博物学のことを指す。この中間の意味として、「Natural philosophy」すなわち物理学と対立する学問を指すことがある。「自然」の内容がNatural history、形式がNatural philosophyとなるわけである。
Natural historyは、「博物誌」「自然史」「自然史学」などと訳されることもある。